サイディングの貼り方には2種類ある?

サイディングの貼り方には「直張り工法」と「通気工法」の2種類があります。

外から見ると同じようなサイディング外壁でも、壁の内部の構造には違いがあります。

この施工方法の違いは、外壁の劣化状態を確認したり、塗装・補修方法を考えたりするときにも重要なポイントになります。

このページでは、

「サイディング通気工法」

「サイディング直張り工法」

「直張りと通気工法の見分け方」

の3つについて、実際に現場を見る塗装職人の立場から解説します。

1 サイディング通気工法


2 サイディング直貼り工法


3 2つの違いを見分ける方法

1 サイディング通気工法

サイディング通気工法とは、透湿防水シートの外側に「通気胴縁(つうきどうぶち)」と呼ばれる部材を取り付け、サイディングとの間に通気層を設ける工法です。

外壁内部に通気するための空間を設けることで、壁の内部に入り込んだ湿気や水分を外へ排出しやすくする役割があります。

外から見ると一般的なサイディング外壁とほとんど違いが分からないため、塗り替えや補修を行う際には、外壁表面の状態だけではなく、どのような工法で施工されているかを確認することも大切です。

また、塗装を行う場合は、サイディングの種類や既存塗膜、劣化状態などを確認したうえで、適した下塗り材・上塗り材や施工方法を選定します。

サイディング通気工法というのは 上記左図のように、柱の外側に透湿防水シートを貼った上に通気胴縁【つうきどうぶち】と言われる木材で隙間を作った上でサイディングを貼る工法です。


湿気が抜けやすい為、お家の構造物が劣化しにくくなります。


2000年頃から、標準工法として取り入れられることが増えました。
水分が逃げやすくなる為、構造(中の大事な柱など)が劣化しにくくなり空気の層ができるため断熱効果が高まる、というメリットがあります。


通気工法のサイディングに関しては塗膜を作ってコーティングする塗料《艶あり》でも透湿性のある塗料《艶消し》でも塗装可能なので選べる塗料の幅も増えます。

2 サイディング直貼り工法

サイディング直張り工法とは、通気胴縁による通気層を設けず、下地側にサイディングを施工する工法です。

通気工法との大きな違いは、サイディングの裏側に通気するための空間が設けられているかどうかです。

直張り工法の外壁では、建物の構造や防水状態、サイディングの含水状態、既存塗膜の状態などによって、塗装後に膨れや剥がれなどの不具合が起こる可能性があります。

そのため、「直張りだからこの塗料」と一律に判断するのではなく、現在の外壁の状態や過去の塗装履歴なども確認したうえで、塗装が適しているのか、補修や別の方法を検討した方がよいのかを判断することが大切です。

サイディング直貼り工法とは、上記右図のように通気胴縁を入れずに透湿防水シートの上に直接サイディングを貼っていくという工法です。


通気工法が採用される前はこちらが主流でした。
通気胴縁を入れない分コスト削減になりますし、工程時間の短縮にも繋がります。


しかし、直貼りの場合空気の流れがない為、湿気や水分が抜けず構造物の木材などを傷めやすいです。


塗料に関しても透湿性のある塗料《艶消し》を塗らなければなりません。
塗膜を作ってコーティングするような塗料を塗ってしまうと熱膨れといって水膨れのような状態になり全剥離をして再塗装をしなければいけなくなります。

3 直張り工法と通気工法を見分ける方法

直張り工法と通気工法は、外壁を正面から見ただけでは見分けにくい場合があります。

現場では、サイディングの下端などから外壁と下地側の奥行きを確認し、サイディングの裏側に通気層が設けられているかを確認する方法があります。

写真のように物差しなどを差し込み、奥行きを確認することで、直張り工法か通気工法かを判断する材料の一つになります。

ただし、サイディング自体の厚みや建物の納まりは住宅によって異なるため、寸法だけで直張り・通気工法を断定することはできません。

築年数や外壁の納まり、サイディング下端の状態なども含めて確認し、総合的に判断することが大切です。

サイディング外壁の状態が気になる方へ

サイディング外壁は、表面の劣化だけでなく、施工方法やシーリング、既存塗膜などの状態によって、必要な修繕方法が変わります。
長谷川塗装工業では、外壁の状態を実際に確認し、塗装で維持できるのか、部分的な補修が必要なのか、まだ工事をしなくてもよいのかを含めて判断しています。